ガーデンセンター情報について
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2月25日(金)は趣味の園芸講師、金子明人さんによる
クリスマスローズ&クレマチスセミナーを開催しました。
雨でしたが、たくさんのお客様にご来園いただきました。
セミナーの内容をお伝えします。
まずは、講師の方々にお聞きしている質問から。
●園芸をはじめたきっかけは?
両親の影響です。
●一番好きな花は何ですか?
クレマチス!
余談ですが、京成バラ園の村上敏の中学時代の部活の先輩だそうです。
ここからは、午前に行われた「クリスマスローズセミナー」についてです。
●何で「クリスマス」ローズなのか?
クリスマスローズの原種、’ニゲル’はクリスマス頃に花を咲かせます。
本来は、この’ニゲル’のみが、「クリスマスローズ」と呼ばれます。
ちなみに私たちがクリスマスローズと呼ぶものは、「レンテンローズ」と呼びます。
今、日本では、いまではどちらも合わせて、クリスマスローズと呼ばれるようになりました。
●クリスマスローズの呼び名は、なぜ長い?
このように、それぞれの花色、花形、花弁、色のつき方などを
ひとつひとつ記載すると、このように長い呼び名になります。
●花型
セミダブル ダブル
蜜腺が大きくなって、小さな花弁の様。 蜜腺が花弁化もしくはガクが多弁化。
ご自宅のクリスマスローズは、どんな呼び名になるでしょうか?
●ゴールドとイエローの違い。
近年人気の高い、ゴールドのクリスマスローズ。
黄色の濃いものをゴールド、淡いものをイエローだと思っていませんか?
「ゴールド」 「イエロー」
ネクタリーが黄色やオレンジ色 ネクタリーが緑か茶色
花の中心を見ると、違いがわかります。
●何で値段が高いの?
10~15年前までのクリスマスローズは、花弁(ガク)の間にすきまのあるものが
ほとんどでした。
最近では、花弁(ガク)が丸みを帯び、重なり合ったものが多く出ています。
色も白や紫でなく多彩になってきました。
これは育種家が、よいものを目指して交配を繰り返してきた結果です。
(最高の親株を探し、ひとつひとつ花粉をつけて種を採り、3~5年後の花を見て
また花粉を付けて、その3~5年後の花を見て・・・と続く)
初花までに約3年もかかり、咲くまでどんな花かわからない。
たくさんの株を育てる中から、何株かだけに期待通りの花が咲く。
また優良な種子は、一粒500円くらいするそうです!
一般的なものは、ティースプーン1杯で2~300円とのこと。
いいものを作るには、長い年月とお金がかかります。
そんな育種家さんの長年の夢が叶った株の中から、グッとくる素敵な株が見つけられれば、
高いのも納得で手に取ることが出来るのかもしれませんね。
●金子先生の植え替え実演!
今回は、「バイオゴールドの土」を使用しました。
こちらの土は、水はけが良く、粉の土が少なく使いやすいおすすめの土です。
今の時期は、元肥を混ぜないで、土のみにします。
購入したクリスマスローズの鉢をはずし、この株は
このくらいの鉢に植え替えます。
株の高さをみながら、土を入れます。
株の周りにも土を入れます。
最後に鉢を数回ドンドンとたたきつけて終了です。
棒でつついたり、ぎゅーぎゅーと土を押し込まないでくださいね。
植えてから1ヶ月後に、追肥をします。
6月からは肥料が切れるよう、追肥を行うのは4月下旬頃で最後にしてください。
その他、金子さんが家の周りの東西南北にクリスマスローズを置いて
どこが一番育ちが良いか実験したお話や、お庭のクリスマスローズの管理ポイントなど
初心者でもわかりやすい、充実したお話をしていただきました。
●「紫のテッセンは存在しない!」
よく、園芸相談で、「うちの紫のテッセンが・・・」、「白のテッセンが・・・」と話される方がいますが、
そんなものは存在しませんよ。
中国から入ってきた'テッセン'は、クレマチスの1種。
金子さんがクレマチスをはじめたころは、まだ珍しく、展示会のみで目にできるくらい
珍しいのものだったとか。
よく'カザグルマ'と呼ばれるものも、日本原産のクレマチスの1品種です。
一般的に良く見かける、紫の大輪のものの多くは、'ザ プレジデント'や'江戸紫'などの品種です。
●1年中たのしめるクレマチス
クレマチスには、常緑のもの落葉のもの、さまざまな原生地のものなど沢山の種類があります。
10~4月頃 シルホサ系
1月 ネパレンシス系
3~4月 ニュージーランド原産のクレマチスやアーマンディー
4~5月 モンタナ系
5~10月 大輪系
6~10月 タングチカ系
8~9月 センニンソウ
上記のように系統によって開花期にずれがあるため、8~10種類くらいあれば、
1年中クレマチスを楽しむことが出来ます。
●剪定はむずかしいの?
大きく分けて3つの剪定の種類があります。
ご自宅のクレマチスは、ちゃんと品種名がわかるでしょうか?
品種がわかれば、すぐに剪定方法がわかります。
品種名がない場合は、1年間(株が充実していないときは2年)成長を観察して
育ち方を見て、剪定方法を選びましょう。
【冬の剪定と育ち方】
A、切ってはいけないタイプ(弱剪定)
「昨年の枝から出る新芽」が「短め」に伸びて花が咲く一季咲き
B、どこでも切ってOKタイプ(中剪定)
「昨年の枝から出る新芽」が「長め」に伸びて花が咲く四季咲き
C、地際で切るタイプ(強剪定)
昨年の枝がほぼ枯れ「地際から出た新芽」が伸びて花が咲く四季咲き
のいずれかになります。
手間をかけたくない方は、Cタイプを選ぶと管理が楽です。
●バラとクレマチスを一緒に植えたい!
バラもクレマチスも様々な樹形・草姿、花色、花形、開花期があります。
それをうまく組み合わせることで、自分の好みのバラとクレマチスで
色のグラデーションやコントラストをたのしむことができます。
たとえば、つるバラにAタイプの剪定方法の品種を選ぶと、絡まって大変なことになるかも・・・。
そういう場合は、ばっさり切ってしまえるCタイプのクレマチスを選ぶと
管理がしやすくなります。
また、バラの四季咲大輪、フロリバンダ、イングリッシュローズには、BやCタイプのクレマチスがおすすめ。
クレマチスをお求めの際は、どんな花を育てたいか、どれくらい手間をかけられるかで
剪定方法を確認してから選んでくださいね。
●植え替え実演!
水はけ、水保ちの良い土を使用します。
今回は、「バイオゴールドの土」を使用しました。
バラもクリスマスローズも、草花もなんでも植えられる、使いやすく良質な土です。
土と元肥を混ぜます。鉢底に土を入れます。
土の上に苗をのせます。
「クレマチスは深植え」といわれます。
芽がこのくらいに来る様、今出ている芽が隠れる様に植えます。
ここで支柱を立てます。
必ず土を足す前に、立ててくださいね。
根を切らないよう良く見て位置を決めてください。
この後、赤い線の部分まで、土を入れます。
中心の芽は完全に埋まります。
最後に、数回鉢をたたきつけて終了。
この際、棒などで土を詰めないように!
根を切ってしまったり、土がぎゅーぎゅーになっていいことはありません。
●金子さんおすすめの品種
小中輪系で花の数で勝負!の’マリア コーネリア’。
残念ながら売切れてしまいました!
夏でもずっと咲く'ミケリテ'もおすすめ。'籠口(ろうぐち)'は海外でも人気のあるベル型品種。
最近ではベル型やつぼ型のかわいらしい品種が人気とのことです。
金子さんが「いやになっちゃう」クレマチス!
’マダム ジュリア コレボン ’
「いやになっちゃう」くらいに、これでもか!と咲きすぎなほど、200輪もの花が咲きます。
沢山花を咲かせたい方には、おすすめ。
その他、おすすめ品種のよいところや、透明テープでの茎の補修など興味深いお話も。
金子さんの講座は、クレマチスの歴史から、植え方、剪定、品種紹介と流れるような素敵さで充実の内容となりました。
最後の質疑応答では、みなさんご自宅の条件に合ったクレマチスの育て方など質問されていました。
金子さんは、4月8日(土)にNHK趣味の園芸の「クレマチスお悩み相談」の公開収録があり、
4月27日(日)に放送されるそうです!
セミナーを聞かれた方も、聞かれていない方も是非ご覧ください。
現在、ガーデンセンターでは、クレマチスを販売中です。
小さなポットでなく、4号以上のポット苗をそろえました。
是非お好みの花を見つけて、育ててみてくださいね。
今回で、ローズ&クリスマスローズフェア(&クレマチス)の無料セミナーのご報告は最終回です。
最後まで、お読みいただきありがとうございました!
京成バラ園では、バラや植物を上手に育てて楽しんでいただくための様々なイベントを開催いたします。
ホームページでご紹介していきますので、是非ご参加ください!
現在、バラの育て方のスクールも好評受付中!詳しくはこちら
今年はバラをしっかり育ててみよう!、初心者だけどバラを育てたい!
という方、お申込をお待ちしております。
今回は、2月19日に行なわれた、私、大川原清光のセミナーについてお話いたします。
●園芸を始めたきっかけは?
私が園芸を始めてきっかけは、ちょうど5歳になったばかりの頃でした。
うちの父は左官業を営み、小さい頃はよく仕事場につれていってもらいました。
父が仕事をしている間、私はいつも一人、近くの園芸店で遊んでいたのを覚えています。
その時、たまたま売り場でみつけたキウィフルーツ。
今でこそキウィフルーツは一般的になりスーパーでも気軽に買える定番フルーツとなりましたが、
今から37年前の当時は誰も知らない未知の植物でした。
そんな得体の知れないキウィフルーツのいじけた苗木が特売コーナーに100円で売られたのを見て父にねだり買ったのを覚えています。
当時、キウィフルーツの育て方は誰も知らず、父が農家の方に尋ねても「知らぬ、存ぜぬ」でまったく解からなかったのですが、とりあえず庭に植えてみることになりました。
それからと言うもの「毎年きれいな花は咲くけども実は一向につかず」を繰り返しておりました。
それから、3年たった8歳の時の事、いつも通っていた園芸店にキウィフルーツはオスとメスがあり、両方植えないと実が付かないと言うことを知ったのです。
早速、オス木の苗を購入し父親に藤棚を作ってもらい、それから更に3年かけ、たくさんの実を成らせる事が出来るようになりました。
そのキウィフルーツは今でも実家に残っており、毎年大きなダンボールに5箱ぐらい実をつけてくれます。
昨年も実家から「今年もキウィフルーツがたくさん取れたよ」と送られてきた大量のキウィフルーツ、
毎年、我が家の定番ジャムとして美味しくいただいております。
●バラも含めて好きな花は?
花は何でも大好きです。
草花から花木、多肉サボテン、盆栽から野菜ハーブまで、なんでも大好きですが、
もっとも好きな花は一年草の草花です。
なかでも、ルピナスには特別な思い入れがあります。
あれは、小学校に入学する前の頃でした。
たまたま花屋さんで見かけたルピナスの種、売れ残りが特売品50円で売られていました。
父親にねだり、買ってもらった後、近所の花好きの人に色々と教わりながら
ポットに一粒ずつ種を撒き、庭中をルピナスだらけにして近所中の評判になった記憶があります。
また、花を見る人の笑顔を見るのも大好きで、みんなの笑顔が見たいため、
色々な花の種を次々と撒きつづけ、草花で庭をいっぱいにすることで色々な草花たちと
関わりをもってきましたね。
●初心者の方にお勧めなバラは?
つるバラでお勧めな品種は、なんといっても「ピエール・ドゥ・ロンサール」でしょうね。
この、つるバラは初心者の方からプロの方まで幅広く喜んでもらえる品種です。
中心の濃いピンクの花びらを、外の側の淡いピンクの花びらが優しく包みことにより、立体的に見える花姿はとても優雅で美しい花です。
耐病性も強く、刺も少なく、幹肌もきれいで、1本の枝がまっすぐ伸びる姿は、本当に美しく、まさに「つるバラの女王」と言う名にふさわしいバラです。
木バラでお勧めな品種はなんといっても「ボレロ」ですね。
オールドローズのような花形で、樹形がコンパクトなうえに四季咲き性、病気にはとても強く、
フルーツのような濃厚な香。
オールドローズが大好きな人ほど育てていただきたい一品です。
「一番小さい剣弁高芯咲きのバラ」と「一番大きな剣弁高芯咲きのバラ」
花びらの先端が剣のようにとがり、中心が盛り上がった花形を剣弁高芯咲きといいます。
これからお見せする2つのバラは、私が今まで見たバラの中でもっと対照的なバラたちです。
1つは、私が勝手に自称している世界で一番小さな剣弁高芯咲きのバラ「グリーン・ダイヤモンド」
もう一つは京成バラ園芸で取り扱っているもっとも大きな剣弁高芯咲きのバラ
「夢想(むそう)」です。
私の手のひらから指先まで19.5cmですが、バラの凄さがわかるでしょうか。
私は大輪の中でも特に大きいバラを巨大輪、さらに大きいバラを超巨大輪と呼んでいます。
ここで色別に超巨大輪の品種をあげていきます。
いずれおとらぬ超巨大輪です。
一輪一輪の花がとてもインパクトが強く、春一番に花が咲いたときは
本当にびっくりするバラたちです。
●一重のローズ・ガーデンを作ってみよう
現在のバラの流行といえば、カップ咲きで花びらが多く、香の良い品種、
いわゆるオールドローズタイプに人気が集中しています。
一方、花びらが5枚しかない一重のバラには人気が少ないように思います。
しかし、ここ近年、一重や二重に静かな人気が集まっています。
(一重は花びらが1枚~5枚、二重は花びらが6枚~10枚、半八重は10枚以上、
八重は20枚以上といわれていますが)
ここで、京成バラ園芸で取り扱っている一重のバラをあげてみましょう。
ピンク・サクリーナ ビンゴ・メイディーランド パープル・ヘイズ
これ以外にも、野生や原種のバラに一重咲きの種類がたくさんあります。
こんな一重のバラを使ってシングル・ローズ・ガーデンを作ってみませんか。
一重のバラで花壇を作ると、八重には絶対に出せない自然な雰囲気を演出することができますよ。
ぜひ皆さんも一重のバラを楽しんでみてはいかがでしょう。
●花の出会いも一期一会
私は、小さい頃から花の鑑賞が大好きで色々な花に合うたびに立ち止まり
しばらく自分の世界にひたることがとても多く、これまでたくさんの花との出会いがありました。
それこそ、道端の雑草の花から、近所のお庭に咲いている花まで色々な出会いがありましたね。
そんななかでも、今回は特に珍しい2枚の写真をご紹介します。
いずれも、まれに見かける花たちですがよく見ないと見つかりません。
特に珍しいのは、黄木香一重の花びらが4枚の花が隣同士に並んでいる写真です。
私も長年、色々な花を見てきましたが一重の4枚花が隣同士に並んで咲いている姿は
あまりお目にかかったことがありません。
そういった意味でもこの写真は私にとって貴重な一枚であり、その出会いこそが一期一会なのです。
私は、これらの花たちを四に縁起を担ぎ「幸せを運ぶ花」とよんでいます。
出会ったときには、とても嬉しくなり、何か良いことがありそうなうきうきした気分になります。
これから、お花見の季節がすごく増えてくる季節です。
皆さんも色々な花々と一期一会の出会いをしてみませんか?
私のセミナーはスライドを使いながらたくさんの写真を見るトークショーとなりました。
「もっと、もっと色々な話をしたい!!」と思いながら、あっと言う間に過ぎた一時間です。
最後に、私は以前クリスマスローズの交配をし、自分でオリジナルのクリスマスローズを作ったことがあります。
咲いた花は、花形が不恰好で花色もぱっとせず、とても人に自慢できるような花ではありませんでした。
しかし、自分で一から育て上げた株と言うこともあり、よそから買ってきた
どの美人のクリスマスローズよりも愛着のあるものとして、今でも大切に育てております。
その名は「オンリーワン」。
世界に1つしかない私の大切なクリスマスローズです。
次回のコラムは金子明人さんのセミナー報告です。お楽しみに。
先月26日まで、京成バラ園芸では「ローズ&クリスマスローズセミナーを」を開催しました。
今回は、2月11日に行われたズーニィ・ガーデンの坂口さんの講習会を
ご紹介したいとおもいます。
坂口 則夫さん
ズーニィガーデン、生産育種家
ホームページは こちらから
●園芸をはじめるきっかけはなんですか?
もともとは広告代理店の仕事をしていました。
そのためか、人との接点はあっても植物とはまったく縁のない世界でした。
そのせいもあってか、癒しを求める分野として憧れから入っていきましたね。
●好きな花はなんですか?
ギボウシとかススキ、ニューサイランなどが大好きです。
花がない時でも、葉で楽しむことができる素晴らしい植物です。
ここからは、セミナーの内容をご紹介します。
●クリスマスローズの夏越しは、乾燥気味に育てるのがポイント!!
以前、クリスマスローズの夏場の管理をする際に、大事な品種を温室にいれ、
残りは、通路に鉢でまとめて放置したことがあります。
夏の温室内なので、まめに水をやった大切に管理しているクリスマスローズは
温室内で蒸れてしまい、通路で存在すら忘れかけていたクリスマスローズの方は
ほとんどの株が枯れずに残っていました。
クリスマスローズは夏に休眠する為に、乾燥気味に育てなければいけないということを
身をもって知った体験です。
●クリスマスローズが低くうつむいて咲くのは、自然界で生き残る究極の進化!!
クリスマスローズがなぜ、うつむいて咲くのか?
これは現地に行ってわかったことですが、自生地でクリスマスローズが
花を咲かせる時期は非常に雨が多く、花を上に向かせ咲かせると花粉が雨に濡れてしまい
受粉ができません。
そのため、花粉が雨に濡れないよう「がく片(花びらに見える部分)」を傘代わりにして、
雨を避ける様に進化してきたのがクリスマスローズなのです。
これは私の考えですが、花の中の雄しべの周りにある蜜腺(ネクター)は、
昔は大きな花びらだったのではないでしょうか?
花を咲かせるときに大きな花びらが邪魔になり、少しずつ小さくなっていたようになっていき、
今の大きさまで進化したように思います。
あと、これも現地に行って解かったことですが、クリスマスローズの写真を撮るために
ローアングルでうつ伏せになってカメラを構えたときのことです。
何かが私の顔の近くを横切りました。
なにかと思いよく見たら、ミツバチではありませんか。
立って歩いていたときは全然きづかなかったのですが、寝そべってクリスマスローズの
位置まで体を近づけると、地上に立っている位置よりも温度が3~4℃位暖かく感じました。
クリスマスローズの花は、ちょうど、ミツバチの飛ぶ高さに花をつけることによって、
厳しい環境の中、ミツバチに受粉をさせるために、花の咲かせる高さを決め、
今の高さで花を咲かせることになったのではないでしょうか?
●今日からあなたもブリーダー!
私はクリスマスローズの花の時期になると交配をするために持ちあるいているアイテムが3つあります。
それが「虫眼鏡(むしめがね)」と「ピンセット」あとは「デジタルカメラ」です。
虫眼鏡でクリスマスローズの雌しべを1つずつ見て回っていると、
雌しべの先端が乾いているものと濡れているものがあるのです。
虫眼鏡で濡れている雌しべを捜し、ピンセットで花粉の出ている雄しべを採取し交配を行います。
その時、交配親がわからなくならないようデジタルカメラで父親と母親をわかるように記録します。
昔はノートでとっていましたが、本当に便利な世の中になりました。
ただし、お店の中では虫眼鏡やデジタルカメラでチェックをしないほうが良いですね。
基本的にお店は撮影禁止が多い上に、虫眼鏡を持ってクリスマスローズを観察していると
「とても怪しい人」としてマークされますよ(笑)。
上記のアイテム以外に、もう1つ準備するものがあります。
それは「どんな花を作りたいのか? 完成した花のイメージをハッキリとし、目標を持つ」事です。
ただ闇雲に交配をするよりも、自分で目標を持ったほうが、より良いブリーダーになりますよ。
ちなみに、私の育種目標は「茜色(あかねいろ)」に輝くクリスマスローズです。
●クリスマスローズの名づけにチャレンジ!
自分で作った花には、名前をつけてみてはいかがでしょうか。
たとえば、この鮮やかな緑が映えるこのクリスマスローズに
何かイメージが湧きませんか?
これは、この講習会前に京成バラ園芸の村上さんと打ち合わせをしているときに名前をいただきました。
見た感じが、どことなく、ふきのとうを連想させることから即興で「ふきのとう」と
命名されたクリスマスローズです。
ぜひ皆さんも、自分でいろいろな品種を作り出し、その世界で1つだけのクリスマスローズの
自分で名付け親になってみませんか。
坂口さんの話はクリスマスローズの交配に関する話が主でブリーダーの魅力や夢が
盛りだくさんの話となりました。
話の中で大川原が特に印象に残った話が60歳からクリスマスローズの育種交配をはじめた
「ヘレン・バラード」さんのお話でした。
この方は、ヨーロッパの野草にすぎなかったクリスマスローズを改良し、園芸品種として
世の中に広めたという、クリスマスローズの生みの親みたいな人だそうです。
そういえば、坂口さんも園芸の世界に飛び込んだのは45歳と伺っております。
園芸の楽しさを世に広めるには、若いときから身につけた知識よりも、
「いかに情熱を持って趣味の世界を最大限に楽しむことが出来るのか」と言う事が、
とても大切な事がわかり「自分ももっとがんばらねば!!」と言う気持ちになりました。
坂口さん、本当にありがとうございました。
現在、京成バラ園芸では「ローズ&クリスマスローズセミナーを」を開催中です。
その中から今回は、2月11日に行われた佐々木さんの講習会について
ご紹介したいとおもいます。
大森プランツ社長 佐々木清志郎
ホームページこちら
まずは講師の先生方にお聞きしている共通質問から。
●園芸をはじめたきっかけを教えてください。
中学生の頃の話になりますが、家の近くの山に、毎年春になると、
ものすごく花を付けるアカヤシオがありました。
あまりにもきれいな花だったので、家に持って帰って植え、楽しんでいました。
それからと言うもの、山歩きをしながら樹木や山野草に興味を覚え、
だんだんと好きになってきましたね。
私は自然の景色を楽しむのがとても大好きで、
樹木や山野草が全体の自然に溶け込んだ状態の景観を楽しむのが一番好きですね。
●バラやクリスマスローズも含めて一番好きなお花はなんですか?
ものすごい質問ですね(笑)。
当然、バラやクリスマスローズも大好きではあるんですが・・・。
あえて言うのであれば、アネモネ類の仲間ですかね。
特にイチゲやニリンソウなどは、たまらなく好きですね。
次は講習会の話からピックアップ!!
●私のクリスマスローズの出会いについて
今から十数年前、ヨーロッパに行ったとき、クリスマスローズを見てきました。
現在、日本ではクリスマスローズといえば、特集記事がくまれるくらい一般的に
なっていますが、今から十数年前の日本ではクリスマスローズの生産も数少なく、
日本ではほとんど普及していないのが現状でした。
「このクリスマスローズを何とか日本に普及できないものか・・・」
そんな悩みを抱えたまま、いろいろな人に相談を持ちかけていました。
そんな中、リンドウの切花を生産し、育種によってオリジナル品種をつくっていた樋口さんに出会いました。
樋口さんも、クリスマスローズの切花に向けて思案中だったこともあり、意気投合し
「クリスマスローズを日本に広めていきたい。」
そんな気持から、私と樋口さんのクリスマスローズに対する挑戦が始まったのです。
●ウィンターシンフォニーシリーズについて
ウィンターシンフォニーとは、豊富なクリスマスローズの交配親の中から、
つくりたい花のイメージを膨らませ、樋口さんが1つ1つ職人の経験と勘によって交配し、
さらに凄腕の栽培技術をもって、育て上げた株だけに与えられる、トップブランドです。
私はそんなブランドをより深いものにするために、樋口さんに、とても細かな育種の方針を
お願いしているのです。
ウィンターシンフォニーシリーズ くわしくは こちら
皆さんも知ってのとおり、クリスマスローズは育種交配し種をまいてから花が咲くまでに3年の年月を費やします。
実は、ウィンターシンフォニーブランドのクリスマスローズは、開花株として販売される株が、花が咲く前に
全て発送拠点である私の手元に集めてから、全国に送り出されてゆきます。
なので、樋口さんは交配の結果を見るチャンスはほとんどないのです。
ですが、年に1度(今年は2月10日コピスガーデンにて)、展示即売会をする際、樋口さんもお呼びしています。
そこで、樋口さんは初めて自分のつくりあげた花を見ることが出来ます。
このとき、自分で作ったものに感激したり、ほっとしながら、次の育種に励むんですよね。
●コピスガーデンの開園について
昨年の3月11日におきた大震災の影響により福島県の畑と事務所、直売のお店まで
手放さなくてはならない、とても大変な事態がおこりました。
たくさんの植物も、発送間近の商品も、持ち出すこともかなわず、すべて放棄しなければなりませんでした。
現在、栃木県那須郡に移転しコピスガーデンを開墾中です。
コピスガーデンはゆっくりとティータイムを楽しみながら、
周りの景色を楽しんでいただく為の喫茶店です。中には、植物の苗や種、
ガーデニング資材も販売してますので、本格的にオープンしたときは
皆さんもぜひ遊びに来てください。
※コピスとは「雑木林」を意味します。コピスガーデンは、
大きい木や小さい木、草や花が、それぞれの役割を持って生息しているお庭です。
コピスガーデンのブログは こちら
佐々木さんの講習会は、社長と言う観点からお話をされていました。
昨年の地震では本当に大変な思いをされ、今では社長自ら重機に乗りお店作りに奮闘中でとのことでした。
忙しい時間をさいて、京成バラ園まで来ていただき本当にありがとうございました。
今後ともバラやクリスマスローズでお世話になりますのでよろしくお願いいたします。
ここからは2月12日に行われた野村さんの講習会です。
まずは講師の先生方にお聞きしている共通質問から。
●園芸をはじめたきっかけを教えてください。
一番初めに花を育てたのが小学校三年生の頃でした。
父親に防空壕(ぼうくうごう)の上を平らにして、ブロックで分け花の種を
まくように言われ、ナデシコやホウセンカなどいろいろな花の種をまきましたね。
父は、花がとても大好きで、鈴木省三のとどろきバラ園に私も何時か連れていかれたような気がします。
そんな影響もあってか、恵泉の高校時代、恵泉短大の園芸体験会(実は除草の為の人集め?)に喜んで参加していましたよ。
●バラも含めて一番好きな花を教えてください。
花は何でも大好きですね。
特に一重の淡いピンクか白のバラはたまらなく大好きです。
ここからは講習会の内容をピックアップ!
●バラの分類に付いて
世の中にあるバラは大きく分けると3種類のタイプに分類することが出来ます。
1 ワイルドローズ・タイプ
この種類はもともと自生していた野生のバラが多く、
花びらが5枚の一重の種類がほとんどです。
2 オールドローズ・タイプ
オールドローズは野生のバラの雰囲気をもち、花びらが多くなるように
改良された品種です。
この種類には半ツル性のものが非常に多く、とても味のある花が
多くの人たちを魅了します。
3 モダンローズ・タイプ
色鮮やかで、花形がしっかりとなるように、人の手で改良された品種です。
四季咲き性や耐病性、耐寒性、耐暑性と、オールドローズ・タイプでは
なかなか難しかった事が品種改良により出来るようになりました。
●オールドローズにあったコンパニオンプランツについて
オールドローズは枝が柔らかくこんもりと伸びる半つるタイプが非常に多いのが特徴です。
ですから、背が低い花を植えてしまうとバラに覆われてしまう危険性があるため
バラを超えないくらいの直立性のお花がとても相性がいいんです。
ジキタリスやデルフィニューム、オルレア、宿根リナリアなどは非常に相性がよいですね。
イギリスでは丈夫で強いハーブ「キャット・ミント」をバラのコンパニオンプランツに植えているところが多く見られました。
1回植えると何の手入れをしなくても1年中緑の絶えないヒューケラや秋明菊などもおすすめです。
●クリスマスローズについて
クリスマスローズは花の少なくなった冬に咲いてくれる素晴らしい花です。
冬にさびしくなりがちなお庭にはぜひ使っていただきたいですね。
このクリスマスローズは非常に丈夫な植物ですが花が終わった後に種を付け続けると株が弱ってしまいます。
そんなときには種の入っている鞘を手で摘み取ってしまいましょう。
こうすることで、クリスマスローズの花(ガク)は散らないので、長く花を楽しめるので、おすすめです。
クリスマスローズにはウイルス病と言う一度かかってしまうと捨てるしかないといわれている恐ろしい病気があります。
ウィルス病はハサミなどの器具からうつりますので出来るだけ手で切り口を触らないように手入れを行います。
野村さんの話はオールドローズが中心で、学術的な事や、草花などと組み合わせ
美しく見せるコンパニオンプランツまでいろいろと幅広く綺麗なスライドを使い紹介されていました。
最後に、私が心に響いた、野村さんの言葉を紹介します。
「オールドローズを中心としてバラを植えるととても自然に溶け合った雰囲気のお庭が出来ます。
しかし、モダンローズ中心でお庭をつくると、どこか人工的な雰囲気になってしまいますね。」
あらためて、オールドローズの良さに心を奪われた、とても素晴らしい講習会でした。
野村さん本当にありがとうございました。
その中から今回は、2月5日に行われた武内さんの講習会についてご紹介したいとおもいます。
まずは講師の先生方にお聞きしている共通質問から。
●園芸をはじめたきっかけを教えてください。
物心ついた頃から植物は好きでしたね。
花をきれいだと思っていましたし、遊び道具としても活用していました。
その他にも、かじったり、蜜をなめたり。
庭には花も植わっていましたし、バラもあった覚えがあります。
ただ自分の意思で園芸といわれるものをはじめたのは中学1年生の時ですね。
近所の花屋さんで目にしたセントポーリアに何故か心惹かれて、
母親に「あの花育ててみたい 」と言ったんです。
後日母親がその鉢植えを買ってきてくれまして、そこからのめりこみました。
小遣いのすべてをつぎ込み、父親を巻き込み、リビングに巨大な棚をこしらえて、
気がついたらその数2000鉢を超え、育種までこなし、姉の名前の品種まで作っていました。
こんな園芸デビューです。
●バラも含めて一番好きなお花はなんですか?
花は何でも好きです。ただ、バラは格別ですね。
ちょっと質問の答えとしては合っていないかもしれませんが、私は果樹の花が大好きです。
意外性があったり、非常に機能的でシンプルだったり、
とりわけ花後の果実への変貌ぶりは目を奪われるものがありますね。
桃、梨、りんごなどのバラ科の果樹はもちろんきれいな花を咲かせますが、
キウイフルーツの花なんて良く見ると面白いものです。
フェイジョアの花は見た目にかわいらしいだけではなく、花弁が甘く食用になったり、
柿、栗の花にいたっては、よ~く見てみないと何が何だかわからない花で、
そのくせ花が終わると、突然見覚えのある果実の形が現れる。まるでイルージョンのような花です。
柑橘の白い花も良いですね。香りといい、樹いっぱいに咲く姿はとても魅力的です。
次は大川原が、武内さんに伺いました。
●武内さんが個人的に好きなバラはなんですか?
好きなバラはいくらでもありますが、やはり特別なものとは、直接そのものではないものと繋がりがあるもの。
出来事であったり、人であったり。
プリンセスドゥモナコは私が生まれて初めて自分のお金で購入し、育てたバラです。
カタログでこの品種の写真を見た時、この世にこんなきれいな花があるんだ!
と感じたことを今でも覚えています。
●京成バラ園芸のカタログの中から武内さんが「この品種は絶対に育ててみたほうが良いですよ」
と言うバラを2~3品種あげてください。(理由も簡単にお願いいたします)
金蓮歩(きんれんぽ) 快挙 結愛(ゆあ)
コンテストでの受賞歴、セールスポイント、いろいろありますが、
実際に育ててみるとその良さに感動しますよ。
●武内さんが最も尊敬するバラの育種家は誰ですか?
鈴木省三氏
今の自分があることへの感謝と敬意、業績も含め雲の上の存在です。
ここからは、セミナーの内容です。
●香りは微香だが、とても優秀なバラたち
講習会の中で「これらのバラにもっと香りがあれば・・・」とつぶやくシーンも。
●香りの優秀なバラたち
夢香は「上品な酸味のあるバラらしくないとても良い香り」、
また桃香は「バラらしい素晴らしい香り」と説明していました。
武内のセミナーは、他では聞けないバラの育種家の話とあって、
皆さん、とても真剣に話を聞いていました。
他にも父親が撮ったというバラの写真や、育種選抜した時の貴重な写真も見せていただき、
非常に面白い講習会となりました。
武内さん、ありがとうございました。
春のガイドツアーも楽しみにしています。
次回は、大森プランツ社長 佐々木清志郎さんとNPO法人バラ文化研究所の野村和子さんです。
おたのしみに。
ガーデンセンターでは、2月26日までローズ&クリスマスローズフェアを開催中です。
2月4日(土)は新潟県の本間花卉園より、本間正信さんをお招きして、
クリスマスローズセミナーを開催しました!
本間正信さん
まずは、毎回講師の方にお聞きしている質問です。
●園芸をはじめたきっかけは?
父がチューリップ等、球根類の花物を生産しており、他にもシクラメンやプリムラもあった。家の仕事ということもあり、自然と身についた。
近所の友達も生産者の子が多く、小学生のころから、子どもなりに植物のコレクションをしたり、
増やしたものをお互いに交換し合っていた。
●一番好きな花は?
アザレア'ロマンスパール'
本間さんご自身が、育種されたバラ咲きの品種です。
こちら
ここからはセミナーの内容を、一部お伝えします。
●本間さんが新潟で生産に使っている、用土を教えてくれました。
目安
・硬質鹿沼土 中粒 4L
・赤玉土 中粒 1.5L
・軽石 中粒 1.5L
・腐葉土 1.5L
・パーライト 2つかみ
・くん炭 1.5つかみ
セミナーでは、こちらの肥料を使用しました。
・バイオゴールド元肥 1つかみ
新潟は、夏は高温多湿、冬は雪が降るので、水がすっと抜けるようなものがいい。
関東では、冬乾燥しやすいので、赤玉土を増やして、水もちをよくすると良い。
その他、家の環境や生活スタイルに合わせて、赤玉土の分量を調整してください。
とのことでした。
●植え替え実演!
ポットをはずして、土をほぐしていきます。腐った根はカットします。
【右】こちらの株は、まだ根がそんなに張っていないので、だいぶ土もとれています。
根がまわって固くなっているものは、ちょっと荒めにくずしてもOK。
鉢は2周りくらい大きいものを選んでください。
先に鉢の4/1ほど、土を入れます。
鉢の真ん中に株がくるようにまっすぐ置いて、
土を足したりへらしたりして、高さをうまく調節します。
株の周囲に土を入れ、鉢の側面を軽くたたいてなじませます。(棒でつつかない)
完成!
上まで土を入れず、ウォータースペースを充分にとるのがポイント。
【右】根のまだあまり張っていないもの(浅い鉢でもいい)
【左】根の張っているもの(深い鉢を使用)
今回は、水はけ・通気性が良く、植物の育ちがよいとされるスリット鉢に植え替えしました。
ブラック、モスグリーン、紺などがあるそうなのですが、
本間さんの経験では、一番植物の育ちの色があるそうです!
みなさんも実験してみてはいかがでしょうか。
質問コーナーでは、交配に関する質問が多く出ました。
ご自宅で交配されている方もいらっしゃるのですね。ちょっとびっくりしました。
おととしは700、昨年は450もの交配を試したとおっしゃってた本間さん。
イギリスでクリスマスローズと出合ってからのお話、交配の心得、植え替えのコツ、
秘密の水やり方法など、経験の豊かさがあふれる素敵なお話がきけました。
●おすすめはこりんちゃん!
今後も小輪系(本間さんは、こりんちゃんと呼んでいます)の育種を進めていかれるそうです。
白花のものは、お客様にすぐにご購入いただきました。
【右】こりんちゃん・・・株もコンパクトで葉も邪魔になりません。
小輪系は、野生的で日本的な和の要素もあり、かわいらしく、いい!
とおすすめされていました。
【左】本間さんと小輪系クリスマスローズ
こちらは、今年新潟に仕入れに行ったときの1枚です。
背後には、きれいに並んだ沢山のクリスマスローズと、雪景色が写っています。
本間さんが自身をもっておすすめする株には、こちらのタグがついています。
この他にもいろいろな株をガーデンセンターにて販売中です。
小輪系はこれから店頭に出るものもあります。おたのしみに!
是非、お気に入りの株を見つけてくださいね。
今週末は、クリスマスローズセミナーに宿根草で有名な大森プランツ社長の佐々木清志郎さん、
ローズセミナーに、オールドローズがご専門で、NPO法人バラ文化研究所の野村和子さんがいらっしゃいます。
くわしくは こちら
コラムでは伝えきれない、お話を聞きにいらしてください!
みなさまのお越しをおまちしております。
現在、ネット通販で、村上チーフアドバイザーセレクトのクリスマスローズを販売しています。
全て1点ものなので、品切れのものが増えていますが、順次掲載予定です。お楽しみに。
現在、京成バラ園芸では「ローズ&クリスマスローズ」を開催しております。
毎週、素晴らしいゲストを迎え、クリスマスローズやバラの魅力を
お話していただく無料特別セミナーを週末に開催。
今週は、1月28日にセミナーを開催した小山内さんと
1月29日に行われた野々口さんの2人についてご紹介したいと思います!
まずは、1月28日の小山内さんから。
小山内 健
京阪園芸勤務、ローズ・ソムリエ、「趣味の園芸講師」
テレビチャンピオン・バラ通選手権2連覇
小山内さんに伺いました。
●園芸を始めるきっかけは?
幼稚園のころ東京から大阪の田舎に引っ越してきたのがきっかけかなー。
そこには、東京に住んでいた頃とは違い、沼や竹林があり、
いたるところに草が生えている自然が豊な土地だったんだ。
その頃は、関西弁の壁があり、人との接し方があまりわからなくって、
自然や植物と遊んでいるほうが多くなっていたね・・・
詳しい詳細はNHK出版の「Dear ロザリアン」P148に漫画で紹介されています。
こちらのマンガ
●バラも含め、好きな花は何ですか?
豪華絢爛な「C・C・R」からスミレなどの素朴な野の花まで、何でも大好きですよ。
※ちなみに「C・C・R」とは「Christmas rose(クリスマスローズ)」と「Clematis(クレマチス)」と「Rose(バラ)」の事です。
次に講習会の内容からピックアップ!!
●フランスの会社「ギヨー」と「デルバール」の違いについて教えてください。
フランスは地域によって気候がまったく違うんですよ。
ギヨー社のある地域は非常に湿度も低く乾燥したところにあり、
全体的に枝が柔らかい半ツル性のバラがとても多いのが特徴かな。
それとは対照的に、デルバール社の地域は、雨が多く湿度が高いため
非常に日本向きのバラが多いね。
枝がしっかりと太くなる半ツル性のバラが多いので
木バラにもつるバラにも向く種類がとても多いよ。
●ギヨー社のお勧め品種を教えてください。
ビサンテネール・ドゥ・ギヨー
花のふちが黒く、房咲きで見事。ツルバラとしてフェンスに這わせて育てると
よりいっそうこのバラの魅力を引き出せます。
枝伸びが短くても開花するためとても見ごたえがありますね。
あんまり見たことない品種を育てたい方はぜひお勧めです。
モニーク・ダーブ
非常に枝が多く、本当に良く咲きます。年4~5回咲く完全四季咲き性で、
暑さにも、とても強く初心者にこそお勧めです。
フローレンス・デル・アットル
中輪のオールドローズ咲きでロゼット型ではあまり見られない、
とても目面しい紫の花です。といてもたくさんの花が咲き、
香りも素晴らしい品種。葉も美しく観賞できる品種です。
●デルバール社のお勧め品種を教えてください。
ナエマ
僕の一番のお勧めは、なんといってもコレ。
香りが特に素晴らしく、短く切ってもよく咲きます。親は‘ヘリテージ’
そのまた親は‘アイスバーグ’とその性質を引き継いでいるとても優秀なバラです。
マ・ノルマンディー
乾燥にとても強い。手をかけなくても育つ手間いらずのバラです。
初心者の方にお勧め。
ラ・パリジェンヌ
小さい枝にもたくさんの花が咲さき、花盛りになる品種。
四季咲き性も抜群に良く、真夏にも「綺麗な」花が咲きみだれます。
●バラのコンパニオンプランツ
バラのコンパニオンプランツとしておすすめは、
ミニスイセン’ティタティタ(テターテート)’です。
バラの害虫、コガネムシの幼虫は有害物質をもつスイセンの根を嫌うので
避けることができます。
小山内さんの講習会は非常に楽しく、場内が常に笑い声が絶えない
とても面白い講習会でした。
「あと2時間ぐらい続けて欲しい」「バラの話を語りながら、一緒にお酒を飲みたい」
という声もあがっていました。
小山内さん本当にありがとうございました。今年の春もまたよろしくお願いします。
次に、1月29日の野々口さん。
●園芸を始めるきっかけは?
家内の影響だと思います。
家内は大のハーブ好きで、日本で最も古い指宿(いぶすき)のハーブ園や
日本各地の
植物園を見るようになり、だんだんと植物が好きになっていきました。
家内は食用ハーブが専門ですが、私はセンテッド・ゼラニュームを何種類も集めていましたね。
センテッド・ゼラニュームは1つ1つの香りがとても個性的で、
とても大好きなハーブの1つです。
●クリスマス・ローズも含め、好きな花は何ですか?
これと、限定するのは難しいですが、原種のアネモネはいいですね。
あと、野生の中で見るプルモナリアも心奪われる美しさですよ。
最近はアッツ桜にも興味がありますね。
次に講習会の内容からピックアップ!!
●野生のクリスマスローズ鑑賞会は命がけ
以前、東ヨーロッパでカメラを携え野生のクリスマスローズを探し野山を散策していたら、
拳銃を持った人たちがやって来てスパイと勘違いされそうになりました。
その時は現地の案内人のおかげで、何とか事無きを得ましたが、
それがなかったらと思うとぞーっとしましたね。
また、別の場所では野生のクリスマスローズに夢中で、気づかないうちに
地雷原(ドクロマークの看板がぽつぽつと立っている)に入り込み、
地元の方に注意されて事なきを得たことも。
こんな大変な目にあうからこそ、出会えたときの感動もひときわ大きいのかもしれませんね。
●クリスマスローズと草花の競演
現地に訪れ、野生のクリスマスローズを楽しんでいると、まれに、
美しい草花と野生のクリスマスローズがツーショットで撮影できることがあります。
よく見かけるのが野生のアネモネやプルモナリアなど、本当に感動します。
特にビックリしたのはエリカです。
野生のクリスマスローズと一緒に写るエリカの写真はとても貴重な1枚です。
(講習会で写真を見ながら説明していただきました)
●クリスマスローズの可愛い写真のためならば、牛のウンチもなんのその!!
クリスマスローズはうつむいて咲いているために、かなりのローアングルでないと写真が取れません。
シェードプランツとしても有名なクリスマスローズは、結構日当たりのよい
牧草地にたくさん生えています。当然牛のウンチも・・・
しかし、我々にとっては、そんなものおかまいなしです。
とても可愛いクリスマスローズの写真が写せるなら、匍匐前進のポーズで牛のウンチもなんのそのです。
野々口さんの講習会は、モンテネグロ共和国やクロアチア共和国等々で旅したときの
クリスマスローズのスライドショーが主でした。
野生のクリスマスローズには、園芸種と同等の変化があり
野生の花色がゴールドのもの、糸ピコの黒花なども。
原種によっては、こんな色もあったのかと思わせる写真もありました。
他にも、標高と色の関係も興味深いものでした。
1時間ではとても紹介できない、たくさんの貴重な写真を見せていただき
本当にありがとうございました。
今週はクリスマスローズ育種生産をされている本間正信さんと
京成バラ園芸の武内俊介によるセミナーです。おたのしみに!
ガーデンセンターでは、ローズ&クリスマスローズフェアを開催中!
それにあわせて、たくさんのクリスマスローズを仕入れてきました。
どれもおすすめです。ひとつひとつの魅力をお楽しみください。
*写真の商品は全て1点物です。品切れの際は、ご了承ください。
東京都の生産農家さん。
クリスマスローズには珍しい香りの良いもの、ピコティの美しいものなど
こだわりある育種をされています。
「香り」が特に強いものを選んできました。
他にも、レッドの綺麗なものが多く入っています。
富山県の生産育種農家さんです。クリスマスローズだけでなく、シクラメンや
素敵なアッツ桜を栽培されています。
ホームページは こちら
こちらは、蕾が多く、株が充実しているので、店頭で長く花が楽しめそうです。
ゴールド、及びネオンのよいものが多数入荷しています。
富山まで仕入れに行ってきました。
東京都の生産育種農家さんです。原種シクラメンやネリネなどもご専門です。
ホームページは こちら
花の美しいものが多く入りました。
小さくてかわいい’プチドール’もおすすめ!
株元からの芽吹きがよいので、すぐにボリュームのある株に。
※撮影は2012年1月25日です。
現在、京成バラ園芸では「ローズ&クリスマスローズ」を開催しております。
毎週、素晴らしいゲストを迎え、クリスマスローズやバラの魅力を
お話していただく無料特別セミナーです。
その中から今回は、1月21日にセミナーを開催した有島薫さんと
1月22日に行われた横山直樹さんの2人についてご紹介したいと思います。
まずは、1月21日の有島さん。
有島薫
日本橋三越本店 チェルシーガーデン
ローズアドバイザー、「趣味の園芸」講師
有島さんに伺いました。
●園芸を始めるきっかけは?
祖母はバラが大好きで、当時まだあった鈴木省三さんが経営していた等々力バラ園などに一緒に行っていました。
そんなことから、知らず知らずのうちに生活の中にバラがあるのが、当たり前になっていました。
●バラやクリスマスローズも含め、一番好きな花は何ですか?
バラやクリスマスローズはもちろんですが、ランを長く愛好していて中でも原種のいろいろなカトレアに魅かれますね。
●今回の入荷の中で、最も注目しているクリスマスローズは何ですか?
やはり、ゴールド系のセミダブルですね。
あと、小さくてかわいいプチドール系のクリスマスローズも注目ですよ。
●大株で豪華にクリスマスローズを育てる方法は?
苗を購入する際に、株元の芽がまとまって沢山ついているものを選ぶと、
大株にしやすいですよ。
こちらは有島さんがご自身で育てた、クリスマスローズ。いずれも一株です。
八重咲き デュメトラム交配セミダブル
●イングリッシュローズの新品種が5種類発表されましたが、
その品種のお勧めポイントを教えてください。
ウィリアム&キャサリン
淡いクリームから白く咲き進み、花芯のボタンアイがオールドローズを思わせる ウィリアム王子のご成婚を記念して発売された。
ウォルトン・オールド・ホール
バター・イエローからソフトイエローに変化する、形のよいカップ咲き。強いミルラ香。
クィーン・アイ
淡いピンクの美しいロゼット咲き。強いオールドローズ香
ファイティング・テメレア
花弁の少ないセミダブル咲きで四季咲き性がよい
レディ・ソールズベリー
優しいピンク花は、オールドローズを思わせるやや不規則なロゼット咲き。四季咲き性が良い。
●有島さんが個人的に一番好きなイングリッシュローズは何ですか?
そうですね・・・。好きな品種がたくさんありますが、
あえて言うのであれば「アブラハム・ダービー」ですかね。
つるバラとして、アーチ仕立にもでき、枝を短く切り詰めても
木バラとしても、育てられる自由なところがいいですね。
花が大きく、香りがあり、天候や四季によっても色の変化が楽しめるところ、
とても美しく丈夫で花付きも素晴らしく良いのが嬉しいですね。
●イングリッシュローズと言うと、枝が大きく伸びるものが多いですが、
ベランダや狭い庭でも楽しめる、お勧めな品種を教えてください。
やはり、シスター・エリザベスですね。花付きもよく、とても丈夫ですよ。
●初心者にお勧めな品種があったらご紹介ください。
アンブリッジ・ローズ
アブラハム・ダービー
シャリファ・アスマ
丈夫で強く、とてもお勧めなバラたちです。
●京成バラ園芸のカタログの中でお勧めする品種はありますか?
京成さんのカタログはとても種類が多いので選ぶのは大変ですが、
あえて言うのであればやっぱり、ボレロでしょうね。
ボレロは素晴らしい品種ですね。
オールドローズを思わせるロゼット咲きで、四季咲き性が良く、
香りも良いのが魅力です。
有島さんの京成品種お勧めベスト5は こちら
有島さんの講習会は2回に分けて行われました。
午前の部は鉢で楽しむクリスマスローズ
午後の部はイングリッシュ・ローズの魅力
午前も午後もたくさんの人に聞いていただき、席も足りなくなるくらいの大盛況なセミナーでした。
有島さん、本当にお疲れ様でした。
春のガイドツアーも楽しみにしていますので、よろしくお願いいたします。
次に、1月22日の横山直樹さん。
横山さんに伺いました。
●園芸を始めるきっかけは?
両親の影響がとても強いと思います。小さい頃から花をいじっているせいか、
いつの間にやら花好きになっていました(笑)。
●クリスマスローズ以外に大好きな花はありますか?
いろいろと好きな花が多いですが・・・。
あえてあげるならば、原種のシクラメンですかね。
特に「コウム」はすごいですよ。20年物のコウムは見ごたえがありますよ。
詳しくは こちら
ここから先は講習会の面白い内容をピックアップしてお伝えいたします。
●クリスマスローズの日本名が癇癪薬(かんしゃくやく)???
日本にクリスマスローズが輸入されたときに「寒芍薬」といわれたそうです。
何かと縁起を担ぐ日本人は「癇癪薬(かんしゃくやく)」だと
怒りっぽくなる薬みたいだと言ったか、言わないか。
また、「はつゆきおこし」と言う名前もあるそうです。
●新品種の育種に構想13年!!!
今回、皆さんにお目にかけたいクリスマスローズがあります。
それが、この、「プチドール」です。
構想13年、育種期間を9年費やした一品です。
クリスマスローズは葉が大きく花を隠してしまうため、
何とかして葉を小さく出来ないかと思い、いろいろと試行錯誤し、
13年かけてついに完成したものだそうです。
名前は「プチドール」。小さな可愛いお人形さんをイメージしてつけたそうです。
こちらの株は、株元から芽吹きやすいので、数年で見事な大株になるそうです。
他にもクロアチアやボスニア・ヘルツェゴビナを4000km
親子で(別々の時期にそれぞれ同じ行程)旅した写真を見ながら、
とても楽しそうにお話をされていました。
シェードプランツとして扱われがちなクリスマスローズが、
明るい牧草地にたくさん生えていて、林の中では少ないことなど
自生地での様子を見られたことは非常に参考になりましたよ!
(野々口さんも自生地の話をしてくださるそうです。
見たい人は1月29日に集まれ~!!!byセミナーコーディネーター村上)
横山さんの講習会は非常に面白く、お客さんからは笑い声が絶えない講習会となりました。
12時で終了するはずの講習会も30分以上延長となるアクシデントもありながら、
お客様は席を立たずに最後まで熱心に聞いていました。
講習会が終わった後も、横山さんの周りには人だかりができ、
さらに30分以上、話し続けていた横山さん、本当にお疲れ様でした。
また、ローズ&クリスマスローズフェアが
1月23日の読売新聞、京葉版に掲載されました。
今週末は、小山内さんと野々口さんの講習会をお伝えいたします。
おたのしみに。
くわしくは こちら