チーフガーデナー佐々木の日々是薔薇

咲きガラ切り 前編

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★バラのお手入れ「ちょっとワンポイント」

みなさんこんにちは。バラの季節真っ盛りです。
今回は「咲きガラ切り」のお話です。
咲きガラ切りとは、2番花以降のお花を咲かせるために、終わった花の枝を切る事です。

バラの咲き方について、一季咲き・返り咲き・四季咲きという3種類の考え方があります。

「一季咲き」は、その通り春一度しか咲きません。咲いた後は新芽が伸びていくだけです。
つるバラの一部の品種やノイバラなどの原種のバラに多く見られます。
このようなバラは、咲きガラ切りが必要ありません。そのまま切らずにバラの実を楽しむこともできます。

「返り咲き」の品種は、つるバラやシュラブと呼ばれるバラによくある咲き方です。
咲きガラ切りをした枝から、花になる新芽と花が付かずに伸びる新芽がある品種です。

「四季咲き品種」は、切った枝から出る新芽がほぼ花になる品種をいいます。
なので、返り咲きと四季咲きのバラに対して咲きガラ切りを行います。

どこで切ればいいのでしょうか。これは非常に難しい問題です。
ケースbyケースと言えば良いでしょうか。私個人的には冬に行う剪定よりも難しいと思っています。
ここではいくつかのパターンを書きますので、読んでいらっしゃる皆さんに近いパターンで行ってください。

(1)株をすぐに大きく育てたい方や、病気などで生育が思わしくないバラ
(2)比較的病害虫予防ができていて順調に生育しているバラ
(3)寒冷地の方
(4)ベーサルシュートをピンチ出来なくて竹ぼうきのように咲いてしまった枝

(1)の方は、できるだけ浅く切ります。お花だけ切るイメージです。
少しでも葉を残して、光合成による次の栄養補給を助けます。

(2)の方は、花を付けている枝の半分くらいで切ります。この場合、半分あたりの葉っぱの上で切りましょう。
「5枚葉の上」とか「3枚葉の下」とか「5枚葉の下」とか聞いた事ありますか。
「~の下」と言われると私は少し違和感があります。それは切る位置が葉っぱの上5ミリ~1センチのところだからです。
「下」と表現するとこの位置がどこか説明できないからです。「葉っぱの上」という方が分かりやすいと思います。
では「5枚葉」と「3枚葉」の違いはどうでしょうか。
これは「3枚葉」より「5枚葉」から出るお花の方が、より良い花が咲く確率が高いからです。

ここからです。枝の半分よりも下にしか5枚葉が付いていない場合があります。
これが一番悩ましいところです。
5枚葉とはいえ枝をあまり深く切ると、その分多くの葉っぱがなくなることになります。これではバラの生育にはよくありません。
また、「良い花」といっても、2番花は夏に向かう季節なので、小さくて花弁も少なくとても良い花とは言えません。
こうなると、5枚葉と3枚葉は咲きガラ切りにはあまり関係ないように思います。

では「枝の半分くらい」の理由はどうでしょうか。
これは推測ですが、秋バラの咲く高さが関係していると考えています。
良い花を期待できない以上、バラの生育の為には枝先だけ切るのがベストか?
しかし秋バラのための夏の剪定は、この2番花の枝を切ります。ある程度太く充実した枝にしなくてはいけません。
バラの枝は基本的に元の枝よりも太くはならないので、細い枝先では華奢な2番枝しか出ません。
さらに目線よりも高くなり秋バラは見上げるように咲いてしまうでしょう。
バラの生育と秋バラの美観の最大公約数が「枝の半分~」という風に先人の先生方は突き止めたのではないでしょうか・・・
長々と書いてしまいましたが、独り言だと思ってください(笑)

簡単に考えましょう。
咲きガラ切りは、枝の半分くらいの葉っぱの上で切りましょう。それが5枚葉でも3枚葉でも大丈夫です。
これを基本的な考えとして、咲きガラ切りを忘れて実が膨らむくらいまで放ってしまった枝は、半分よりも上で切るようにしましょう。
枝が固まってきているので、上のほうで切るようにします。
また、次のお花を早く咲かせたい場合も上で切ります。枝が柔らかければ新芽が出やすいからです。
花がまだきれいに咲いている時に上のほうで切ると、さらに次のお花が早く咲いてきます。
ただし、お花が小さかったり花弁が少なかったりするので、注意してください。

バラは「葉っぱが命」です。
咲きガラ切りの事に関しても、切って葉っぱが減ると光合成による養分補給は弱くなります。
深く切ればそれだけバラにダメージが残りますので、半分より上でも構いません。
出来るだけ葉っぱを残した咲きガラ切りがおすすめです。

(3)と(4)の切り方は次回お話しします。

(1)の咲きガラ切り。お花だけ切るイメージです。
(1)の咲きガラ切り。お花だけ切るイメージです。