「ドイツ・ウィーク」開催中!! 後編
バラコラム
(コラム担当:大川原)
皆さんは「ジークフリート」と言う人物を知っていますか?
「ニーベルンゲンの歌」の主人公
「英雄 ジークフリート」
王族に生まれた彼は、少年時代に王宮を出て征旅(せいりょ)を行い「ニーベルンゲン族」の討伐で成功を治めました。
その討伐で手に入れた財宝や魔法道具、また名剣などを手に入れ、
悪竜の「ファブニール」を退治したのです。
この時、魔力のこもった「竜の返り血」を体中に浴び、
全身が鎧をまとった様に硬くなり、いかなる武器も受け付けない不死身の体となりました。
しかし、背中に付いていた、たった1枚の「菩提樹の葉」が返り血を防いでしまい
このわずかな部分が、彼の唯一の弱点となってしまったのです。
この話、ドイツでは、とても有名な物語です。
さて、京成バラ園芸では、現在、
ドイツウィーク
の真最中!!
楽しいイベント盛りだくさん!!!!
今回、ご紹介したいバラは、冒頭でも紹介した・・・・・・
ドイツの★★★コルデス社★★★から発表されたバラ、
「ジークフリート」
こちらのバラを紹介させていただきます。
昨今、京成バラ園芸では、特徴的な赤色のカップ咲きの花を数多く紹介してまいりました。
コンパクトで耐病性抜群!!
「レッド レオナルド ダ ビンチ」 四季咲き中輪
品種の詳細はこちら
ドイツ名で「赤頭巾ちゃん」 とっても可愛い、やんちゃな赤バラ
「ロートケプヘン」 四季咲き中輪

素晴らしい芳香「香りの貴公子」
「ルージュ ロワイヤル」 四季咲き大輪

花付抜群!! 全てにおいて優等生!!
「スーリール ドゥ モナリザ」 四季咲き中輪

そして、大人気を誇る!!
「ルージュ ピエール ドゥ ロンサール」 四季咲きつる性

そして、今回紹介する「ジークフリート」

私が、この「ジークフリート」を初めて見たのは、2013年の5月のことでした。
ガーデンセンターの事務所に、今年の秋の新品種が切花として14種類
ずらりと顔を並べていたのです。
その姿をみて、この素晴らしい顔ぶれに、とても感動を覚えたことは今でも忘れることは出来ません。
早速、1つ1つのバラ達と、ゆっくり時間をかけてご挨拶
顔を見て、香りを嗅いで、花びらの特徴、トゲの付き方、葉の特徴などなど
そのうち、無我夢中になり、長い時間が経過しており気がついたら1時間30分が経過、パートさんに声をかけられ、我に返りました。
(他の方から見ると、この行動は非常に怪しい姿です(笑))
その中で特に印象深かったのが、花びらがとても綺麗だった「ジークフリート」
ビックリしました。
私も、色々なバラを見てきましたが、ここまで花びらの美しいバラは見たことがありません。
今回、紹介した数ある赤バラの中でも、群を抜いて、花びらの1枚1枚が芸術的な美しさだったのです。
そんな花びらが幾重にも重なり、素晴らしい花を作り上げます。
(当社カタログでは、花びらの数が85枚とありましたが、私が数えたときには「102枚」の花びらがありました。)
また、花びらの発色も美しく、赤色がピカピカ光る、その色は天候の悪い曇り空の中でも、まるで蛍光色で染めたかのような輝きです。
「美しい花びら」+「蛍光色の様な美しい花色」+「完璧な花形」
=「ジークフリート」
花保ちは、たいへん長く、花終わりまで色褪が少ないため、最後まで綺麗な発色を楽しめます。
これでいて、冒頭で紹介した「英雄 ジークフリート」の様に、丈夫で強い強健種なので、言うことがありません。
少し話しがずれますが、最近、私の中で、
「もし、八重咲きのバラが一重になったら」
と言うテーマがマイブームになっております。
あらゆる花を中心の花びらだけ取り除き、外側の花びらを残した状態で「一重の美しさ」を確認します。
ちなみにコチラの写真が「ジークフリートの一重の花」

本邦初公開です。
この様な美しい一重の赤バラを、どなたか作出してくれないでしょうか(笑)
バラには色々な楽しみ方がありますね。
またまた話が変わりまして、
先日、こんな夢を見ました。
「英雄 ジークフリート」が、悪竜の「ファブニール」と対決の夢
彼は、勇敢に悪竜に戦いを挑みます。
その対決の場所に咲いていた、一輪の白いバラ
戦いの風圧で舞い散り「ジークフリート」の背中に張り付いた瞬間
「ジークフリート」は伝説の剣で「悪竜ファブニール」の急所を一刺し。
そのとき全身に返り血を浴びたが、背中に張り付いた1枚の花びらが、返り血をふさいでしまいます。
その後「悪竜ファブニール」の返り血を浴びたバラの花びらは、ドラゴンの不思議な能力を得て大地に根を下ろし、素晴らしい赤バラが誕生いたしました。
そのバラは「英雄 ジークフリート」と名付けられ、見る者を幸せにするバラとして、数多くの人々を幸せに導いたそうです。