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2013年03月26日 11:35に投稿されたエントリのページです。

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バラコラム カテゴリー
鈴木省三(すずき せいぞう) 生誕100周年記念のバラが誕生 その名は「ミスター・ローズ」

(バラ担当:大川原)


私が京成バラ園芸に入社したのは、今から、ちょうど20年前のことです。

その頃の京成バラ園は、今の広い庭園とは違い、とても狭く、バラにあまり興味のない人であれば、簡単に一回りできてしまうほどの小さな見本園でした。

しかし、よくよく見て見ると、世界中で毎年発表される新しいバラはもちろんのこと、昔から人気の高いバラ、また、京成バラ園芸で作出したバラ達が、とても見やすく配置されており、バラの時期は、大勢のお客様で賑わう、とても楽しいバラ園でした。

当時の私は、会社の中にある独身寮に入っており、バラのシーズンが訪れるたびに、早起きをして、小さな庭園の中を、散策しておりました。


当時の見本庭園の全景写真


特に目を引いたバラが、つるバラの「ピエール・ドゥ・ロンサール」です。


当時のピエール・ドゥ・ロンサール 


入り口の近くで一面に咲き誇っている姿は、とても圧巻で、いまだに、その面影を忘れることが出来ません。


あるとき仕事が休みの日に、バラの小庭園を散策していると、とても体格の良い年配の男性が、拡声器を持ってバラ園の説明をしておりました。

私も参列して話を聞いてみる事に。

その内容とは・・・・・・・

「このバラは、他のバラとは違い、香りの質が、とても優秀ですね~(うっとりと香を嗜(たしな)みながら)

「このバラの最大の魅力は、この威風堂々たる花形です(バラに敬意をはらう様に)

「この色は、見る人を魅了する素晴らしいバラですねー(とても楽しそうに)

と色々なバラを説明していました。

そう、この方が、「ミスター・ローズ」と言われた鈴木省三(せいぞう)さんだったのです。
(この当時ちょうど80歳を迎えられた時でした)


鈴木省三 氏
写真提供/NPOバラ文化研究所


鈴木省三(せいぞう)さんは、とても楽しそうに感情をこめてバラの説明をしているため、周りで話を聞いている人たちもニコヤカに聞いているのを見て、心がホンワカとあたたかくなる、本当に楽しい講義でした。

この時代の園芸は、今の様に柔軟な感じではなく、もっと難しいイメージがありました。

「基本的なことを、しっかりと守り、こうしなければならない」

「ああしなければならない」

と、頑(かたく)な決まりごとが非常に多く、私はそんな園芸が大嫌いでした。

「基本を覚えることは重要だけど、園芸と言う楽しい趣味に、堅苦しい決まりをつけないで!!」

これは、私が、園芸の知識を見せびらかすように、自慢している偉い先生に必ず思うことでした。

しかし、鈴木省三(せいぞう)さんの講義は、その様な発言はまったくなく、

「楽しい」、「嬉しい」、「心が踊る」

こんなに楽しい講義は初めてでした。

講義が終わった頃には、周りの人たちも皆、穏やかな顔になっており、盛大な拍手が沸き起こっていました。講義が終わった後も鈴木さんはたくさんの人に囲まれ、いつまでも熱心に講義を続けていました。

その時の私は、鈴木省三(せいぞう)さんが、どんなにすごい方だったのか全然わかりませんでした。

今にして思えば、もっと、もっと、色々な事を聞いておけばよかったと日々、後悔しています。


さて、鈴木省三(せいぞう)さんが、どれだけ凄い人かと言うと・・・・・・

わずか、24歳で「とどろきばらえん」を設立。
(この当時はバラを平仮名で表記していたそうです)

このあと、日本は第二次世界大戦の戦火にまきこまれてしまいます。

しかし、その戦争の中でも約300種のバラを守り続けた凄い人でした。

時には、

「敵国の花を作るとはなにごとか!!」

と非難されたこともあったそうです。

その時、鈴木省三(せいぞう)さんは

「ばらは、もともと、東洋の花でもあるのに、おかしいよね!!」

と、心の憤(いきどお)りを感じていたそうです。

そして、戦争が終わりを迎えた頃から、わずか3年で、銀座で初めてのばら展を開きます。

その時は、大勢の人が毎日押し寄せてきて、とても大盛況だったそうです。

その後、46歳という若さで、京成バラ園芸の園芸研究所長に就任しています。

昭和58年には、ローマ国際コンクールで日本初の金賞を受賞し「ミスター・ローズ」の名を世界にとどろかせ、他にも数々のバラのコンクールで受賞をはたしています。

そんな、鈴木省三(せいぞう)さんが、生きていれば、今年の5月23日で100歳を迎える年齢でした。
(鈴木省三(せいぞう)さんは2000年1月20日にお亡くなりになりました)

そこで京成バラ園芸では、鈴木省三(せいぞう)さんの生誕100周年を記念して、「ミスター・ローズ」と命名したバラを発表することとなりました。


ミスター・ローズ 


私もまだ、実物のバラにはお目にかかってはいませんが、写真を初めて見たときには・・・・

「おおおっー  なんて綺麗なんだろう 日本人のバラのイメージにピッタリの素晴らしいバラだなー」

写真を見たときの第一印象です。

その写真を見せてもらった瞬間、あまりの美しさに鳥肌が立ったくらいです。

私の中で、またひとつ、京成バラ園芸に優秀なバラが誕生した嬉しい瞬間でした。


毎年、春は前年の秋に発表された新品種のバラの花を、実際に見ることができる季節です。

ぜひ、皆さんも、この春に行われる様々なお花のイベントに出かけてみませんか?

今年もどんな素晴らしいバラたちに出会えるか、非常に楽しみな今日この頃です。


◆京成バラ園のイベント最新情報はこちらのページでどうぞ!

  http://www.keiseirose.co.jp/garden/index.html